パン粉入りパスタ

 
パン粉入りパスタ【パスタ・コン・ラ・モッリカ】

Pasta con la mollicaパスタ・コン・ラ・モッリカ

パスタとパン粉(Pasta e mollica)やシチリア語の「pasta ca muddica」とも表記されることがあります。

以前、紹介したパンと玉ねぎのパスタとは系統は異なりますが、南イタリアを中心にイタリア全土で食べられている料理だそうです。

パンと玉ねぎのパスタ



この料理は南部発祥の貧困の中から生まれた最初の料理(プリモ)で、カラブリア州、シチリア島、その他の南イタリアの地域で、わずかなバリエーションはありますが非常に広く普及しています。

加えるパン粉は細目のもの仕上げに加えるだけというバージョンが広く普及しているようですが、どうやら源流はシチリアのムディカータ、トーストしたシチリアの調味料(ムディカ・アトゥラータ|Muddica Atturrata)を加えるもののようです。

シチリアの蜂蜜入りスパゲッティイワシのパスタで使用される特徴的な煎りパン粉とナッツを交えた調味料は料理に豊かな風味と食感を与えてくれる傑作調理法だと思います。

イワシのシチリア風パスタ


今回は、一手間加えてムディカータで仕上げたいと思います。

パスタはスパゲッティを使用されることが多いですが、ショートパスタでも美味しく食べられます。


パン粉入りパスタ材料4人分

パスタ 320g
唐辛子 1本(推奨:フレッシュな唐辛子)
アンチョビ 4尾
ニンニク 1欠片
パン粉 100g
くるみ4~5個(オプション、代用:ナッツ類)
イタリアンパセリ 1束
オリーブオイル大匙6

1人分:約598カロリー


パン粉入りパスタ調理工程(約15分)

STEP1 まずムディカータを作っていきます。

フライパンにオリーブオイル大匙4を投下して粗目のパン粉、細かく砕いたクルミを投下して煎っていきます。

茶色く色づき煎り終わったら火と消してみじん切りにしたイタリアンパセリの葉を加えてひと混ぜしてムディカータは完成。

ひとまず置いておきます。
パン粉入りパスタ【パスタ・コン・ラ・モッリカ】の調理工程1
STEP2 1%の塩を加えた湯を沸かし、パスタを茹でます。

表記時間のとおりアルデンテでゆで上げる予定です。

フライパンに残りのオリーブオイルを投下して、ニンニクの風味をオイルに移し、次にアンチョビを投下して溶かします。

唐辛子、イタリアンパセリの残り(かたい部分)を投下してゆで汁をお玉2杯分加え、塩味をチェックしたらベースソースの完成です。

火を落としてパスタが茹で上がるのをまちます。
パン粉入りパスタ【パスタ・コン・ラ・モッリカ】の調理工程2
STEP3 茹で上がったパスタに更にゆで汁をお玉2杯加え、フライパンに投下します。

パスタとソースを全体になじませたら、ムディカータの7割程度を投下し全体になじませたら仕上げです。

皿に盛り付けて、残りのムディカータを振りかけたら完成です。
パン粉入りパスタ【パスタ・コン・ラ・モッリカ】の調理工程3

パン粉入りパスタの調理ポイント

アーリオ、オーリオベースのパスタですが、パン粉を生かすためアルデンテ(ちょうどよい感じ)でゆで上げることが特徴です。

そしてベースソースをパスタと共にムディカータに吸わせてある程度しっとりとさせることが美味しくするコツです。

しっとりとしたムディカータとパスタ、ソースのハーモニーがとてつもなく美味しいですよ!


パン粉入りパスタについてマスターの言及


パン粉入りパスタを評価する
記事内食材解説・補足
アンチョビ[acciughe]カタクチイワシの塩漬けを熟成・発酵させ、オリーブオイルに漬けたものです。
読み方:アッチュウゲ
代用品:オイルサーディン|いかの塩辛
イタリアンパセリ[prezzemolo]香味野菜として使います。すり潰した葉や細かく刻んだ葉を料理のソースやドレッシングなどに利用したり、茎や葉を煮込み入れたり、そのままちぎってパスタなどの料理に添えられたりします。肉や魚の臭い消し、ビネガ ... [詳細解説へ]
読み方:プレッツェモロ
分類:香草
代用品:バジル|三つ葉|セロリの葉
くるみ[noce]読み方:ノーチェ
スパゲッティ[spaghetti]断面が正円のロングパスタで直径が1.8~2.0mm前後のものをスパゲッティと言います。好みによりそれより少し細いスパゲッティーニを使うケースがあります。 僕は通常、スパゲッティー系はディベラのNo.9 ... [詳細解説へ]
読み方:スパゲッティ
分類:パスタ
代用品:スパゲッティー二
ニンニク[aglio]読み方:アーリオ
分類:香味野菜
パン粉[pangrattato]通常は、固いパンをオリーブオイルで炒め、からからになる迄煎ることが多いです。 イワシのシチリア風パスタにトッピングするのが定番のシチリアの調味料(マディカ・アトゥラータ|Muddica Atturra ... [詳細解説へ]
読み方:パンガラッタート
唐辛子[peperoncino]読み方:ペペロンチーノ
分類:香辛料

このページのURLをコピーする

Ricetta relativa a "パン粉"

ブロッコリーとカリフラワーのパン粉トースト添え

Broccoli e cavolfiore con pangrattato tostato(ブロッコリ・エ・カヴォロフィオレ・コン・パングラッタート・トスタート)ブロッコリーとカリフラワーは、準備が簡単ですぐに準備できる軽い付け合わせです。 先日ご紹 …

ピーマン/パプリカのパン粉和え

Peperoni con la mollica(ペペローニ・コン・ラ・モーリカ)ピーマン・パプリカのパン粉和えは、南イタリアの多くの地域の伝統料理です。 加熱したパプリカをパン粉、ペコリーノ、ニンニク、ケッパーをベースにしたソースで味付けします。 仕 …

リコッタポルペッテのソース添え

Polpette di ricotta col sugo(ポルペッテ・ディ・リコッタ・コル・スーゴ)古代カラブリアのレシピに基づいた、リコッタポルペッテのソース添えです。 カラブリア地方では、羊の牧場に使用される豊かな土地があり、牛と羊の両方から新鮮 …

チェリートマト添えサンドビーンズ

Fagiolini sabbiosi con pomodorini(ファジョリニ・サッビオシ・コン・ポモドリニ)オレガノとパルミジャーノをたっぷり加えたパン粉で味付けしたチェリートマト添えのサヤインゲンです。 パンを粉にしてチーズや香草・香辛料と共に …

ポルペッテ入りサラダ

Polpette in insalata(ポルペッテ・イン・サラタ)夏の暑さが堪えても食べやすく、一口食べたら食欲が回復する、新鮮で栄養豊かな一品料理(ピアット・ウニコ)をご用意しています。 ポルペッテ入りサラダは、サラダの軽さとひよこ豆のポルペッテ …

アンチョビとミニトマトのパスタ

Pasta con alici e pomodorini(パスタ・コナリチ・エ・ポモドーリニ)地中海風味の強い、とても簡単で早い最初のコース(プリモ)です。 友人とのディナーのシーフードメニューのプリモとしても提供できる品です。一般的にイタリアでは海 …

ブロッコリーとじゃがいものポルペッテ

Polpette di broccoli e patate(ポルペッテ・ディ・ブロッコリ・エ・パタテ)ブロッコリーとじゃがいものポルペッテは、フィンガーフードの前菜(アンティパスト)としてもベジタリアンの2番目のコース(セコンド)として提供できる品で …

マリナーラ/船乗り風ソース

Salsa alla marinara(サルサ・アッラ・マリナーラ)今回調理する、船乗り風ソースは、日本においてもおなじみのシンプルなソースのレシピを紹介します。 非常に幅広く、従来の情報、固定概念とは異なる内容もあると思われる為、紹介内容・解説の分 …

鶏肉のレモン添え

Bocconcini di pollo al limone(ボッコンチーニ・ディポッロ・アル・リモーネ)鶏肉のレモン添え、 短時間で軽くて美味しい品に仕上がり、ランチやディナーに提供できる肉料理です。 以前、鶏肉のオレンジ添えを紹介しましたが、同様の …

パスタと水菜

Pasta e mizuna(パスタ・エ・ミズナ)水菜のパスタ料理です。水菜はアブラナ科の植物で、別名でキョウナ(京菜)、ヒイラギナ(柊菜)、センスジナ(千筋菜)、センボンナ(千本菜)、センスジキョウナ(千筋京菜)、イトナ(糸菜)などの名があるそうで …

コメントする

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

Articolo correlato