鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉

鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】

Pollo alla cacciatoraポッロ・アッラ・カッチャトーラ

カッチャトーラは、日本語圏では「カチャトーラ」で知られているようです。チキンカッチャトーラ、チキン・カチャトーラ等と訳されることもあると思います。

鶏肉のカッチャトーラのカッチャトーラとは、ハンター(猟師)を意味し、猟師風鶏肉が日本語訳になります。

料理に加えるワインは、北イタリアでは赤ではなく、白ワインを使用されることが多いそうです。

鶏肉のカッチャトーラは、野菜やワイン、バージョンによってはキノコ(マッシュルーム等)を加える二番目の皿(セコンド)です。

イタリア全土で食される典型的な家庭料理ですが、起源は様々な説がありますが、どうやらトスカーナとする説が有力なのだそうです。

イタリア料理の最高傑作の1つであるという意見もでるほどに愛されている料理で、鶏肉のエキスをたっぷり含んだおいしいソースにパンを添えて食すると天にも昇るような美味を味わうことができます。

様々なバージョンがあり、中でもレシピの最後に詳細補足しますが、トマトを使わない白い鶏肉のカッチャトーラはよく知られています。

今回は、最も古典的でオリジナルに近いと考えられているバージョンにて調理し、紹介します。

鶏肉のカッチャトーラに付け合わせ(コントルノ)には、ペペロナータのウンブリア版であるバンディエラを候補に挙げたいと思います。

バンディエラ/ウンブリアのペペロナータ



他には、カポナータミックス野菜のオーブン焼きなどがとてもおすすめです。


鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉材料4人分

鶏肉 1.2kg
ホールトマト 400g(代用:フレッシュトマト)
玉ねぎ 1個
ニンジン 1本
セロリ 1本
ニンニク 1欠片
赤ワイン 100g
ローズマリー 1枝
イタリアンパセリ 1枝
黒オリーブ100g(オプション)
オリーブオイル 大匙2
塩・黒胡椒 適量

1人分:約696カロリー


鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉調理工程(約70分)

STEP1 まずソテー用の香味野菜のみじん切りを準備します。人参、玉ねぎ、セロリを洗い、ニンジンと玉ねぎは皮をむき、みじん切りにします。

セロリも同様にみじん切りにして確保しておきます。

大きな鍋又はフライパンにオリーブオイルを敷き、切り分けた鶏肉を焼いていきます。
鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】の調理工程1
STEP2 鶏肉を塩・胡椒して焼いていきます。片面6分ほど経過したら裏返してもう一度、塩・胡椒をして反対側も焼き色をつけます。

赤ワインを加えて強火にかけてアルコールを飛ばし切ったら一旦鶏肉を引き上げてラップを被せて確保しておきます。
鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】の調理工程2
STEP3 肉を焼いたワインとエキスを使って香味野菜を煮込んでいきます。

軽くつぶしたニンニクを投下し、みじん切りにした香味野菜3種(玉ねぎ、ニンジン、セロリ)、ローズマリーを加えて約10分弱火で煮こんでいきます。
鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】の調理工程3
STEP4 次に鶏肉を鍋に戻し、皮を湯剥きし細かくカットしたトマトを入れます(ホールトマトを使用する場合は手でつぶしながら投下します)。

1/2カップ程度の湯を加えて蓋をし、弱火で30分煮込んでいきます。画像は少量の辛み(胡椒)を加えています。
鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】の調理工程4
STEP5 煮込みが完了したら蓋を開け、スープの量を確認し必要に応じて中火で煮込み具材に取り込むようにします。

スープの取り込みが適度な水分量となったら塩加減を確認し、火を止めて、みじん切りにしたイタリアンパセリとお好みで刻んだ黒オリーブを加え、ニンニク、ローズマリーの枝を取り除いたら仕上げです。
鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】の調理工程5
STEP6 皿に盛り付けてお好みでパセリを散らして完成です。
鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉【ポッロ・アッラ・カッチャトーラ】の調理工程6

鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉の調理ポイント

調理工程として、香味野菜を先に炒め、その上に鶏肉を加えて焼いていき、ワイン等を加えていく手順でも仕上げることができます。

今回頂き物の小さく少し蒸してある鶏肉を使用した為、しっかり焼かないと鶏肉がくずれてしまう雰囲気があったため、レシピの手順でよく肉を焼いてから進めました。

いずれの手順を踏む場合でも、鶏肉、野菜のエキスを逃がさずに全て取り込むようにして調理していきます。

鶏肉のどの部分であってもほろほろの柔らかい美味しい仕上がりになるとても美味しい料理です。

トマトを使用しない、白い鶏肉のカッチャトーレ(白いチキンカッチャトーレ)も、この伝統的なレシピ同様に調理ができます。その場合、白ワインを使用し、香草は、フェンネル、セージ、マジョラム、月桂樹の葉などのハーブを追加して調理すると美味しく仕上がります。


鶏肉のカッチャトーラ/猟師風鶏肉についてマスターの言及


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記事内食材解説・補足
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読み方:プレッツェモロ
分類:香草
代用品:バジル|三つ葉|セロリの葉
セロリ[sedano]読み方:セーダノ
分類:香味野菜
トマト[pomodoro]イタリア料理で非常によく使われる食材。大航海時代後にイタリアにも持ち込まれたが当初は観賞用。18世紀初頭より料理に使われるようになった比較的新しい食材です。 トマト、チェリートマト(ミニトマト)として ... [詳細解説へ]
読み方:ポモドーロ
ニンジン[carota]読み方:カロータ
分類:香味野菜
ニンニク[aglio]読み方:アーリオ
分類:香味野菜
ローズマリー[rosmarino]強い香りが特徴のハーブ。羊肉、豚肉、イワシやサバなどクセの強い素材の臭み消しに役立つ一方、素材の風味づけにも使います。トマト、ニンニクなどとも相性が良いです。
読み方:ロズマリーノ
分類:香草
代用品:タイム|バジル|オレガノ|セージ|ローリエ
ワイン[vino]読み方:ビーノ
分類:果実酒
玉ねぎ[cipolla]読み方:チポーラ
分類:香味野菜
胡椒[pepe]読み方:ペペ
分類:香辛料
鶏肉[carne di pollo]読み方:カルネ・ディ・ポッロ
分類:肉

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Ricetta relativa a "鶏肉"

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