ナポリ風スパゲッティ
イタリア料理の中でも、その豊かな風味と伝統で多くの人々に愛されている「ナポリ風スパゲッティ(Spaghetti alla napoletana)」。
このパスタは、新鮮なトマトと玉ねぎを組み合わせ、シンプルながらも深い味わいを楽しめる一品です。ナポリの太陽の下で育った食材を活かし、家庭で手軽に本格的なイタリアンを味わうことができます。
本場イタリアでは素朴でシンプルすぎるパスタの為、お店ではメニューに記載されていることが殆どないという話を聞いたことがあります。
Headline
- 1 日本の「ナポリタン」とは別物
- 2 ポモドーロとの違い
- 3 他のバージョンとの風味の違い
- 4 忙しい日常に手軽な一品を
- 5 料理初心者でも安心のレシピ
- 6 美容と健康を意識する食卓に
- 7 新しい味覚を求める方へ
- 8 健康を大切にする方々へ
- 9 小さなお子様にも優しい一品
- 10 日本とパスタ料理の歴史について豆知識
- 11 ナポリ風スパゲッティについてのまとめ
日本の「ナポリタン」とは別物
まず強調しておきたいのは、この「ナポリ風スパゲッティ」が日本で広く親しまれている「ナポリタン」とは全く異なる料理であるということです。
日本のナポリタンは、ケチャップをベースに玉ねぎ、ピーマン、ハム、ソーセージなどを炒めた洋食の一種で、昭和時代に日本で生まれたオリジナルのパスタ料理です。
一方、イタリアの「ナポリ風スパゲッティ」は、新鮮なトマトと玉ねぎを主な材料とし、オリーブオイルやバジルなどで風味を加えた伝統的なイタリア料理です。
ポモドーロとの違い
イタリアで最も人気のあるパスタ料理と言えば、「ポモドーロのパスタ(Pasta al pomodoro|当サイトではトマトのスパゲッティとして紹介)」です。
この料理はトマトのみで調理され、そのシンプルさと素材の旨味を活かした味わいが特徴です。
しかし、「ナポリ風スパゲッティ」はそこに玉ねぎを加えて調理することで、トマトの酸味と玉ねぎの甘みが絶妙に調和し、より深みのある味わいを生み出します。
他のバージョンとの風味の違い
また、「ポモドーロのパスタ」や「フレッシュトマトのスパゲッティ(Spaghetti al pomodoro fresco)」とも風味が大きく異なります。
「フレッシュトマトのスパゲッティ」(🔗詳細)は、新鮮なトマトのみを使用し、軽やかで爽やかな味わいが特徴です。
一方、「ナポリ風スパゲッティ」は玉ねぎの甘みが加わることで、よりコクのある深い味わいを楽しむことができます。
忙しい日常に手軽な一品を
シンプルな材料と簡単な調理法で作れる「ナポリ風スパゲッティ」は、忙しい毎日を過ごす方々にとって強い味方です。
短時間で準備ができるため、仕事や家事、育児で時間がない中でも、家族に栄養バランスの良い食事を提供できます。
新鮮なトマトと玉ねぎを使うことで、ビタミンやミネラルも豊富に摂取でき、健康的な食生活をサポートします。
料理初心者でも安心のレシピ
特別な技術や高価な材料を必要としないこの料理は、料理初心者の方や自炊を始めたばかりの方にも最適です。
基本的な食材とシンプルな手順で、本格的なイタリアの味を再現できます。失敗しにくいので、自信を持って料理に挑戦でき、料理の楽しさを実感することができます。
美容と健康を意識する食卓に
トマトにはリコピンやビタミンC、玉ねぎにはケルセチンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。
これらの栄養素は、美容と健康に関心のある方にとって嬉しい効果が期待できます。
オリーブオイルとの組み合わせで、リコピンの吸収率も高まり、体の内側から美しさをサポートします。
ヘルシーでありながら満足感のあるこのパスタは、ダイエット中の方にもおすすめです。
新しい味覚を求める方へ
イタリアの伝統的な家庭料理を通じて、新たな味覚を発見したい方にも「ナポリ風スパゲッティ」はおすすめです。
シンプルな材料ながら、トマトと玉ねぎの組み合わせが生み出す深い味わいは、新しい食の楽しみを提供してくれます。
異国の文化や食習慣を感じながら、食事の時間をより豊かに過ごしてみてはいかがでしょうか。
健康を大切にする方々へ
消化に良く、胃に負担をかけない「ナポリ風スパゲッティ」は、健康管理を意識する方にも最適です。
塩分や脂肪分を控えめにしながらも、満足感のある味わいを楽しめます。
家族やパートナーと一緒に、心も体も満たされる食事の時間を共有することで、より健康的な生活を送ることができます。
小さなお子様にも優しい一品
また、小さなお子様にも食べやすいように、スパゲッティではなくペンネやファルファッレなどのショートパスタを使うと良いでしょう。
これにより、食べこぼしを防ぎつつ、子供たちもイタリアの味を楽しむことができます。
家族全員で同じ料理を楽しむことで、食卓がより一層賑やかになります。
日本とパスタ料理の歴史について豆知識
さて、ジャパニーズパスタである「ナポリタン」については別記事でまとめさせて頂きましたが、横浜のホテルニューグランドが発祥とされています。
実は、グラントでは初代総料理長(スイス人:ドリアの考案者)がこのナポリターナに近いスパゲイチ・ア・ラ・ナポリテーインという品を提供していたそうです。
しかし、戦後、一度日本の食文化は大きく変容するのですが、その過程で2代目総料理長がナポリタンの提供を始めます、が、これはケチャップは使われておらず、今回紹介のナポリターナのソースにかなり近い形だったそうです(そして麺をもっちりさせる工夫は導入:ぶよぶよではなくあくまでもっちりです)。
ここから先、ケチャップになったことやぶよぶよ、焼き焼きするようになった経緯等はナポリタンページにて細かくまとめています。
ナポリ風スパゲッティについてのまとめ
「ナポリ風スパゲッティ(Spaghetti alla napoletana)」は、日本の「ナポリタン」とは異なる、イタリアの伝統的なパスタ料理です。
トマトのみで調理する「ポモドーロのパスタ」や「フレッシュトマトのスパゲッティ」とは風味が大きく異なり、玉ねぎを加えることで深みとコクのある味わいを楽しむことができます。
尚、このナポリ風のパスタに唐辛子をトッピングしたものを「絶望のパスタと呼ぶ」という説が流れていますが、誤りです。語源と思われる Pasta alla disperata は、レシピや名称の起源からプッタネスカからの派生したパスタ料理であると考えらえます。
「クチーナ・ポーヴェラ(Cucina Povera)」(貧しい料理)にカテゴライズされるこのナポリ風スパゲッティが誤って上記のように誤解されて広まったのだと考えれます。
ナポリ風スパゲッティ材料2人分
ニンニク1/2欠片
玉ねぎ1/2個
トマト300g(中2個)
バジル2枝
パルミジャーノ大匙2
オリーブオイル大匙2
塩・胡椒
1人分:約526カロリー
ナポリ風スパゲッティ調理工程(約25分)
小さめの鍋にトマトが7〜8割ほど浸かるくらいの分量でよいので、湯を沸かします。沸騰したらトマトを入れ、10秒くらいごとに裏返し、合計20〜30秒ほど茹でます。
トマトの皮がヘタの近くまではじけているのを確認し、冷水(夏場なら氷水)に浸けて冷やします。
皮をむき、好みで内側の種をきれいにして細かく切ります。
今回は表記時間より2分早く上げてソースに加える予定です。
オリーブオイルを加熱し、ニンニクを軽くつぶして投下して、エキスをオイルに移します。移し終わったらニンニクを取り出します。
次に玉ねぎを投下して下塩をふります。玉ねぎが透き通ってくるまで5分ほどかかります。
その後、トマトを投下して、胡椒を振り、ゆで汁をお玉2杯ほど加え、10分ほど加熱していきます。
ソースを全てパスタに閉じ込めたら火を止めてバジルとパルミジャーノを投下して全体に恥じませたら仕上げです。
皿に盛り付けて更にバジルを飾れば完成です!
ナポリ風スパゲッティの調理ポイント
フレッシュトマトを使うスパゲッティということで日本人好みのパスタではないかなと思います。
普段ニンニクは取り出さず一緒に食すことが多いのですが、このパスタに関してはエキスをオイルに移してから取り出して作った方が美味しいと思いますよ。
最後の仕上げのバジルとパルミジャーノを加えることでぐっと味が深くなります。とても美味しいです。
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