蓮根のポルペッテ

蓮根のポルペッテ【ポルペッテ・ディ・ラディチェ・ディ・ロト】

Polpette di radice di lotoポルペッテ・ディ・ラディチェ・ディ・ロト

「蓮根のポルペッテ」は、イタリアの伝統料理「ポルペッテ(Polpette)」に日本の食材である蓮根を取り入れたユニークな一品です。日本の食材ですので、僕の考案レシピです。

ポルペッテとは、イタリアで肉や野菜を使用して作られる小さなミートボールやコロッケのような料理で、家庭料理として広く親しまれています。

ほうれん草のポルペッテ



今回のレシピでは、ポルペッテの基本的な作り方を参考にしながら、蓮根を食材として加えることで、新たな食感と風味を楽しめる仕上がりになっています。

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Headline

  • 1 ポルペッテの歴史的背景
  • 2 蓮根とその歴史
  • 3 イタリアのポルペッテと日本の蓮根の融合
  • 4 蓮根のポルペッテの健康面
  • 5 終わりに

ポルペッテの歴史的背景

ポルペッテは、イタリアの伝統的な料理のひとつであり、その起源は古く、中世にまで遡るとされています。

当初は貴族の間で供される高級料理として始まり、牛肉や豚肉、魚などを使ったものが一般的でした。

ポルペッテは「polpa(肉の柔らかい部分)」に由来し、もともとは肉をミンチにして丸めて調理する料理でしたが、時間の経過とともに、さまざまなバリエーションが生まれ、肉だけでなく、野菜やパンを使ったレシピも登場しました。

ポルペッテはイタリア全土で親しまれており、地域ごとに異なるレシピが存在します。

例えば、ナポリではトマトソースで煮込んだポルペッテが有名で、シチリアでは魚を使ったバリエーションが見られます。

ポルペッテのソース添え



また、ポルペッテは、家族で作ることが多く、特に日曜日のランチや特別な集まりの際に作られることが多い料理です。

蓮根とその歴史

一方、蓮根は、主にアジア、特に日本や中国で古くから親しまれている食材です。

蓮根は、ハス(蓮)の地下茎で、独特のシャキシャキとした食感が特徴です。

日本では、蓮根は栄養価が高く、特に食物繊維が豊富なことから、健康食材としても広く知られています。

歴史的には、中国の漢代から蓮根は薬膳として利用されており、清涼感のある味わいが伝統的な和食や中華料理で重宝されています。

蓮根は、炒め物や煮物、揚げ物として多岐にわたる料理に使われ、日本人の食生活に深く根付いています。

キノコと蓮根の炒め物


イタリアのポルペッテと日本の蓮根の融合

「蓮根のポルペッテ」は、イタリアの伝統的なポルペッテの作り方を基本にしながら、日本の食材である蓮根を取り入れることで、食文化の融合を体現しています。

蓮根のシャキシャキとした独特の食感は、イタリアのポルペッテに新たな魅力を加えており、肉や野菜をミンチにした従来のポルペッテとは異なる軽やかな仕上がりです。

蓮根の風味は、他の食材と調和しやすく、特にシンプルな調味料やハーブ(タイム)と合わせることで、その自然な甘みと食感を活かすことができます。

また、ポルペッテは一般的に煮込み料理としても人気があり、トマトソースで煮込むのがイタリアの定番ですが、今回の蓮根のポルペッテはソースに頼らず、単体で仕上げることで、蓮根そのものの味わいがより引き立ちます。

揚げるか焼くかの調理法によって、外側はカリッと香ばしく、中は蓮根のしっとりとした食感を楽しむことができます。

蓮根のポルペッテの健康面

蓮根は栄養価が非常に高い食材で、特に食物繊維、ビタミンC、カリウムが豊富です。

食物繊維は、腸内環境を整える効果があり、消化を促進し、便秘の予防に役立ちます。ビタミンCは、免疫力を高め、疲労回復や美肌効果が期待される栄養素で、蓮根は加熱してもビタミンCが比較的壊れにくいという特長があります。

また、カリウムは、体内のナトリウム量を調整し、血圧の安定に寄与するため、健康管理を意識した食事としても優れています。

ポルペッテという料理自体も、低カロリーであることから、ヘルシーな食事の一環として取り入れやすい料理です。

今回のレシピでは、蓮根を主役にすることで、さらに健康志向の強い一品に仕上げられています。

終わりに

蓮根のポルペッテは、イタリアの伝統料理と日本の食文化が融合した、独創的で美味しい料理です。

蓮根のシャキシャキとした食感が新鮮で、ポルペッテというイタリアンの要素に和の風味を加えることで、家庭で簡単に作れるユニークな一品として多くの人々に楽しんでいただけます。

トマトソースで煮込んでも美味しいですが、シンプルに蓮根そのものの風味を楽しむために、今回のレシピのように単体で仕上げるのもおすすめです。


蓮根のポルペッテ材料2人分

蓮根130g
グラナ・パダーノ(DOP)40g(代用:パルメザン)
パン粉45g
全卵1/2個
サルシッチャ150g(代用:豚肉+塩・胡椒)
タイム適量
ニンニク1/2欠片
オリーブオイル適量
塩・胡椒適量

1人分:約544カロリー


蓮根のポルペッテ調理工程(約40分)

STEP1 蓮根をよく洗い、みじん切りにします。

フライパンにオリーブオイルを入れて加熱し、蓮根を入れ、下塩をして数分間炒めます。

火を通した蓮根は取り出して、油を落としてからボウルに入れます。

サルシッチャの皮を取り除き、中身の肉をボウルに入れます。

パン粉、グラナ、全卵、タイム、塩・胡椒を加えます。
蓮根のポルペッテ【ポルペッテ・ディ・ラディチェ・ディ・ロト】の調理工程1
STEP2 食材を混ぜ捏ねて、均一にします。

次に直系2.5~3cm程度の大きさのボールにしていきます。
蓮根のポルペッテ【ポルペッテ・ディ・ラディチェ・ディ・ロト】の調理工程2
STEP3 ボール状にしたポルペッテの種を炒めていきます。

フライパンにオリーブオイルを入れて、ポルペッテの種を投下し、炒めていきます。

必要に応じ、大き目のスプーンでひっくり返し、よく転がしながら全体に焦げ目をつけていきます。
蓮根のポルペッテ【ポルペッテ・ディ・ラディチェ・ディ・ロト】の調理工程3
STEP4 全体に火を通したら仕上げです。

皿に盛り付けて完成です。
蓮根のポルペッテ【ポルペッテ・ディ・ラディチェ・ディ・ロト】の調理工程4

蓮根のポルペッテについてマスターの言及


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記事内食材解説・補足
タイム[timo]肉や魚、卵、野菜などなんにでも非常に合わせやすい。好みで加えるくらいの感覚で使ってもいいと個人的には思います。
読み方:ティモ
分類:香草
代用品:オレガノ
パルミジャーノ[parmigiano]パルミジャーノ・レッジャーノ(parmigiano reggiano)はイタリアを代表する牛乳のチーズ。名称は地名(パルマとレッジョ)に由来します。 DOPの認定を受けたものだけが刻印を押されて「パル ... [詳細解説へ]
読み方:パルミジャーノ
分類:チーズ
代用品:パルメザンチーズ|グラナ・パダーノ
パン粉[pangrattato]通常は、固いパンをオリーブオイルで炒め、からからになる迄煎ることが多いです。 イワシのシチリア風パスタにトッピングするのが定番のシチリアの調味料(マディカ・アトゥラータ|Muddica Atturra ... [詳細解説へ]
読み方:パンガラッタート
レシピ考案[ho inventato la ricetta]これら料理のレシピを考案したのは僕です。
読み方:ホ・インベンタト・ラ・リチェッタ
全卵[uovo intero]読み方:ウォヴォ・インテーロ
蓮根[radice di loto]レンコンを食する習慣のある国は日本と中国周辺のみで欧米では観賞用なのだそうです。
読み方:ラディチェ・ディ・ロト
分類:根菜
豚肉[maiale]読み方:マイアーレ
分類:肉

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Ricetta relativa a "蓮根"

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