チーズとりんごのパスタ

 
チーズとりんごのパスタ【パスタ・カーチョ・エ・メーレ】

Pasta cacio e meleパスタ・カーチョ・エ・メーレ

リンゴの甘みとチーズの風味のバランスが絶妙なパスタのプリモです。

伝統的なイタリアの食材と果物を組み合わせた、ユニークで洗練された料理です。

この料理は、特に中央イタリアでよく見られ、フルーティーなりんごの甘さと、チーズの塩味やコクが絶妙にマッチすることで人気を博しています。

カチョカヴァッロやアジアーゴなどのイタリアチーズを使うことが一般的ですが、地域によってはペコリーノチーズも使用されます。これにより、味わいにさらにバリエーションが生まれ、どのチーズを使うかによって異なる風味が楽しめます。

食材一覧~調理工程へのジャンプリンクはこちら

Headline

  • 1 歴史的背景と起源
  • 2 カチョカヴァッロとアジアーゴ
  • 3 ペコリーノチーズの使用
  • 4 りんごとチーズの組み合わせ
  • 5 ペコリーノとリンゴのパスタのバリエーション
  • 6 食文化と地域性
  • 7 美味しく仕上げるコツ

歴史的背景と起源

イタリアでは、果物とチーズを一緒に使う料理は珍しいことではなく、古くから様々な形で親しまれています。

特にりんごは、北イタリアのトレンティーノ=アルト・アディジェ州やトスカーナ州などで広く栽培され、料理に取り入れられてきました。

一方、チーズも各地方で多様な品種が作られており、今回の調理で選択肢にあがる代表的なものにカチョカヴァッロやアジアーゴ、ペコリーノがあります

こうした食材を活かし、地域ごとの特徴を取り入れたパスタ料理が発展してきました。

カチョカヴァッロとアジアーゴ

カチョカヴァッロは、南イタリアで生まれたストレッチャブルチーズの一種で、独特の形と風味が特徴です。

クリーミーでありながら、軽い塩味があり、パスタと合わせることでコクのある仕上がりになります。

また、アジアーゴチーズは北イタリアのヴェネト州やトレンティーノ=アルト・アディジェ州で生産され、ミルクの濃厚な風味が特徴的です。

このチーズは若いものから熟成されたものまであり、パスタに加えることで料理全体に豊かな深みを与えます。

ペコリーノチーズの使用

ペコリーノチーズは、特にラツィオ州やサルデーニャ島などで作られる羊のミルクから作られるチーズです。

このチーズは、強い塩味と豊かな風味があり、パスタに使用することで味わいが一層引き立ちます。

ペコリーノチーズとりんごの組み合わせは、一見異質に思えるかもしれませんが、りんごの甘みがペコリーノの塩味を和らげ、絶妙なバランスを生み出します。

りんごとチーズの組み合わせ

りんごは、イタリアの中でもトレンティーノ=アルト・アディジェ州で特に有名で、この地域の果物は高品質で香りが良いとされています。

りんごとチーズの組み合わせは、イタリア料理だけでなく、他のヨーロッパ料理でも見られるクラシックなペアリングです。

りんごの酸味や甘みが、チーズの濃厚さとバランスを取ることで、さっぱりとした後味が楽しめます。

特にこのパスタ料理では、りんごが食感のアクセントとなり、パスタのもちもち感やチーズのクリーミーさとの相性が抜群です。

ペコリーノとリンゴのパスタのバリエーション

ペコリーノチーズとりんごのパスタは、Tonnarelli(トンナレッリ)という、四角い形状のパスタを使った料理が有名です。

このレシピでは、カリカリに焼いたりんごがアクセントとなり、ペコリーノチーズとパスタに豊かな味わいを与えます。

このレシピは特にラツィオ州で人気があり、ペコリーノ・ロマーノの強い風味が特徴です。

りんごの自然な甘さがチーズの塩味を引き立て、食感と風味のコントラストが非常に魅力的です。

食文化と地域性

イタリア料理は、地域ごとの食材や風味を大切にすることで知られています。

特にパスタ料理は、その地域特有の食材を取り入れ、独自のバリエーションを生み出してきました。

りんごとチーズのパスタもその一つで、北イタリアのフルーティーなりんごや、中央イタリアのチーズを活用することで、シンプルながらも深い味わいを実現しています。

イタリア料理の豊かさは、こうした伝統的な食材を現代の技術や創造力と組み合わせることで生まれています。

「Pasta cacio e mele」はその良い例であり、りんごとチーズという意外な組み合わせが、イタリア料理の多様性と奥深さを表しています。

美味しく仕上げるコツ

この料理を美味しく仕上げるコツは一つだけです。伝統的なカーチョ・エ・ペペのように、チーズと胡椒をたっぷりと使って仕上げます。

チーズと胡椒のパスタ



パスタはスパゲッティや上記で触れたトンナレッリの他、ショートパスタもよいでしょう。さらにニョッキがとても美味しく仕上がるのでお勧めです。

チーズをアジアーゴを使用する場合はやや調整(分量2倍、バター1.5倍、砂糖なし、ローズマリー適量)での調理がとても美味しく仕上がります。


チーズとりんごのパスタ材料2人分

パスタ160g
カチョカヴァッロ50g(代用:アジアーゴ、ペコリーノ等)
リンゴ1個
砂糖大匙1
バター20g
オリーブオイル大匙2
塩・胡椒適量

1人分:約629カロリー


チーズとりんごのパスタ調理工程(約20分)

STEP1 1%の塩を入れた湯を沸かし、パスタを茹でます。

表記時間ちょうどアルデンテでゆで上げる予定です。

その間にフライパンにバターを溶かし、角切りにしたリンゴを加え、よく焼き色をつけます。

砂糖を加えてキャラメライズし、塩、胡椒をしっかり入れて味を調えて、十分に柔らかくします。

飾り用のリンゴを確保し、その他をブレンダーで混ぜ、それからフライパンに戻します。
チーズとりんごのパスタ【パスタ・カーチョ・エ・メーレ】の調理工程1
STEP2 お玉一杯の茹で汁とオリーブオイルを加えてひと煮立ちさせたらベースソースの完成です。

パスタが茹で上がったら、すりおろしたカチョカヴァロと黒胡椒をたっぷり加えて、ベースソースと混ぜ合わせて仕上げです。

確保しておいたリンゴを加えて、皿に盛りつけ、さらにチーズと黒胡椒をふりかけて完成です。
チーズとりんごのパスタ【パスタ・カーチョ・エ・メーレ】の調理工程2

チーズとりんごのパスタの調理ポイント

冒頭の紹介文内で触れたように、このレシピは非常に簡単で味付けのコツだけです。

カチョカヴァッロが手に入りにくい場合、代用としての候補はモッツァレラ、次点でパルミジャーノ(パルメザン)等でもよいと思います。

チーズと胡椒をしっかりきかせるだけで非常に美味しく仕上がりますよ!


チーズとりんごのパスタについてマスターの言及


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記事内食材解説・補足
アジアーゴ[asiago]ヴェネト州ヴィチェンツァ県のアジアーゴ(は高原)というコムーネ(共同体)で生産されているチーズで1000年以上の歴史があります。 イタリア北部のヴェネト州とトレンティーノ=アルト・アディジェ州で生産さ ... [詳細解説へ]
読み方:アジアーゴ
分類:チーズ
代用品:パルミジャーノ
カチョカヴァッロ[caciocavallo]ミルクの香りが豊かで、ほんのり甘みがあります。原料は牛乳、羊乳。熟成されたものは、固く引き締まり、ピリッとシャープな味わいになります。 カチョカヴァッロ(Caciocavallo)は、イタリア南部を中 ... [詳細解説へ]
読み方:カチョカヴァッロ
分類:チーズ
代用品:モッツァレラ
ショートパスタ[pasta corta]ロングパスタに対して短いパスタで、形状が変わると料理の味わいも変わります。その種類は非常に豊富
読み方:パスタ・コルタ
分類:パスタ
スパゲッティ[spaghetti]断面が正円のロングパスタで直径が1.8~2.0mm前後のものをスパゲッティと言います。好みによりそれより少し細いスパゲッティーニを使うケースがあります。 僕は通常、スパゲッティー系はディベラのNo.9 ... [詳細解説へ]
読み方:スパゲッティ
分類:パスタ
代用品:スパゲッティー二
トンナレッリ[tonnarelli]ローマ伝統の卵の手打ちパスタで太く四角い形のロングパスタ。表面はざらついておりソースとの絡みが良いと言われています。 トンナレッリ(Tonnarelli)は、イタリア中部、特にラツィオ州を中心に親しま ... [詳細解説へ]
読み方:トンナレッリ
分類:パスタ
ニョッキ[gnocchi]元々は現在のようにジャガイモやカボチャで作るものではなく、小麦粉を練って作っていたそうです。 ジャガイモを利用したものが主流ですがかぼちゃやホウレンソウとリコッタチーズを使ったものなど多数のバリエーシ ... [詳細解説へ]
読み方:ニョッキ
分類:パスタ
バター[burro]読み方:ブーロ
ペコリーノ[pecorino]羊の乳を原料としたチーズの総称。羊のチーズは非常に濃厚で味が強いことが特徴。ラツィオ州とサルデーニャ州で作られるペコリーノ・ロマーノは僕もよく使いますが、かなり味が濃いです。 他にペコリーノ・トスカー ... [詳細解説へ]
読み方:ペコリーノ
分類:チーズ
代用品:パルミジャーノ
リンゴ[mela]読み方:メーラ
分類:果実
砂糖[zucchero]読み方:ズッケロ
胡椒[pepe]読み方:ペペ
分類:香辛料

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Ricetta relativa a "リンゴ"

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