ゴルゴンゾーラのパスタ

 
ゴルゴンゾーラのパスタ【パスタ・アル・ゴルゴンゾーラ】

Pasta al gorgonzolaパスタ・アル・ゴルゴンゾーラ

ゴルゴンゾーラは、世界三大ブルーチーズに数えられます。

イタリア人においては、チーズはパスタで食べるのが一番と考えているのかと感じさせてくれるほど、あらゆるチーズに対して最適で美味しいレシピがあります。

ゴルゴンゾーラのパスタは、料理初心者でも簡単に調理ができ、スピーディで且つチーズにこだわりのある方に対してもニーズを満たせることからイタリアにおいてもかなり食される機会が多いパスタなのだそうです。

イタリア北部を代表するゴルゴンゾーラチーズをベースにしたクリーミーでリッチな風味が特徴の料理です。

このパスタは、そのまろやかなコクとブルーチーズ特有のピリッとした風味が絶妙に混ざり合い、多くの人々に愛されています。

ゴルゴンゾーラチーズの起源は、イタリアのロンバルディア州にあり、その名前はミラノ近郊の小さな町「ゴルゴンゾーラ」に由来しています。

長い歴史を持つこのチーズは、熟成によって独特の風味を醸し出し、パスタに絡めると豊かな味わいが楽しめます。

食材一覧~調理工程へのジャンプリンクはこちら

Headline

  • 1 ゴルゴンゾーラの歴史的背景
  • 2 ゴルゴンゾーラチーズの種類
  • 3 パスタとゴルゴンゾーラの組み合わせ
  • 4 マスカルポーネとの組み合わせ
  • 5 タイムを添えたオリジナルレシピ
  • 6 まとめ
  • 7 考案レシピについて

ゴルゴンゾーラの歴史的背景

ゴルゴンゾーラチーズの起源は、紀元1000年頃まで遡るとされています。

ロンバルディア地方の農家たちが余った牛乳を使い、冬の保存食としてこのチーズを作り始めました。

元々は、牛のミルクを乳酸発酵させて作られるシンプルなチーズでしたが、徐々にブルーチーズの熟成技術が発展し、今日のような豊かな味わいを持つチーズが誕生しました。

特に18世紀から19世紀にかけて、ゴルゴンゾーラの生産技術は飛躍的に向上し、ロンバルディア地方からイタリア全土、さらにはヨーロッパ中に広がりました。

ゴルゴンゾーラは、濃厚な風味と香りから「ブルーチーズの王様」とも呼ばれ、貴族や富裕層にも愛されてきました。

現代でも、ゴルゴンゾーラはDOP(Denominazione di Origine Protetta、原産地名称保護)に指定されており、その伝統的な製法と地域性が守られています。

ゴルゴンゾーラチーズの種類

ゴルゴンゾーラチーズには、大きく分けてドルチェ(Dolce)とピカンテ(Piccante)の2種類があります

ドルチェは、クリーミーでマイルドな味わいが特徴で、熟成期間が短く、やわらかい食感を持ちます。

一方、ピカンテは、熟成期間が長く、ブルーチーズ特有のピリッとした強い風味があり、しっかりとしたテクスチャーが特徴です。どちらもパスタ料理に適しており、好みに応じて選ばれることが多いです。

パスタとゴルゴンゾーラの組み合わせ

ゴルゴンゾーラを使ったパスタ料理は、イタリアでは非常に人気があり、シンプルでありながらも濃厚な味わいが特徴です。

特にPasta al gorgonzolaは、少ない材料で手軽に作れる一方で、ゴルゴンゾーラのコクとクリーミーなソースがパスタに絡まり、贅沢な一皿を演出します。

伝統的なレシピでは、ゴルゴンゾーラにクリームを加えるだけで仕上げるシンプルなソースが主流です。

しかし、チーズを食べ慣れていない方が多い日本では、ゴルゴンゾーラが苦手という方も少なからず存在します。

その為、僕のオリジナルレシピでは、マスカルポーネをゴルゴンゾーラに加え、よりマイルドでクリーミーな仕上がりを追求しています。

このマスカルポーネを加えたソースは、日本人の口にも合いやすく、ブルーチーズの強い風味を和らげる効果があります。

また、タイムを添えることで、ハーブの爽やかさとチーズの豊かな風味が調和し、より洗練された味わいになります。

一方で、イタリアの伝統的なレシピでは、ゴルゴンゾーラとクリーム、または少量のバターのみを使ったシンプルな作り方です。

このようなレシピは、素材の風味をそのまま活かした料理で、ゴルゴンゾーラの個性的な香りと味わいを存分に楽しむことができます。

マスカルポーネとの組み合わせ

マスカルポーネチーズは、もともとデザートで使用されることが多いクリーミーなチーズですが、そのやさしい風味がゴルゴンゾーラと非常に相性が良いとされています。

マスカルポーネをゴルゴンゾーラに加えることで、チーズソースが一層なめらかになり、ゴルゴンゾーラ特有のピリッとした風味がマイルドに整えられます。

これにより、ゴルゴンゾーラが苦手な方でも楽しめるようなバランスの取れた味わいを提供します。

また、マスカルポーネの豊かなクリーム感が、パスタ全体にしっかりと絡み、一口ごとにリッチな食感を楽しめます。

ゴルゴンゾーラだけでは少し重すぎると感じる場合、このマスカルポーネを加えたアレンジは、軽やかでありながらも満足感のある一皿に仕上がります。

タイムを添えたオリジナルレシピ

タイムは、イタリア料理においてよく使用されるハーブで、料理に爽やかさを加える役割を果たします。

ゴルゴンゾーラのパスタにタイムを添えることで、クリーミーなソースの中にハーブのアクセントが加わり、全体的なバランスがより良くなります。

特に濃厚なゴルゴンゾーラソースにタイムを少し加えることで、香りが立ち、食欲をそそる一皿となります。

このように、ゴルゴンゾーラのパスタは、素材の組み合わせ次第でさまざまな味わいを楽しむことができるのです。

まとめ

ゴルゴンゾーラのパスタは、イタリアのチーズ文化とパスタ料理が見事に融合した一品です。

特にロンバルディア地方発祥のゴルゴンゾーラチーズを使ったこの料理は、チーズの風味を存分に楽しむことができ、家庭でも簡単に作れるため、イタリア全土で人気があります。

さらに、マスカルポーネやタイムを加えたオリジナルレシピは、日本人の味覚にも合いやすく、豊かな食感と風味を楽しむことができます。

ゴルゴンゾーラの歴史やそのチーズの多様性、そして現代のアレンジを取り入れたこのパスタは、食卓に彩りを加えるだけでなく、イタリアの伝統的な食文化に触れる機会を提供します。

シンプルでありながらも奥深い味わいを楽しめるゴルゴンゾーラのパスタを、ぜひ一度試してみてください。

考案レシピについて

今回、数あるゴルゴンゾーラのパスタのレシピを試してきた、日本人の僕が最も食べやすく多くの方が美味しいと感じるチーズ調整を行ったレシピにてご紹介いたします。

(食材追加があるので別料理としてレシピを分けるべきかもしれませんが)今回は風味がかなり強めのゴルゴンゾーラをクリームチーズと生クリームと合わせることでまろやかにし、非常に美味しく頂ける一皿に仕上げています。

尚、本場のオリジンレシピは、ゴルゴンゾーラとクリームのみで調理し、黒胡椒を振るだけです。

パスタは以前紹介したニョッキの他、ペンネやフジッリ、ファルファッレ等が合わせやすいと思います。


ゴルゴンゾーラのパスタ材料2人分

パスタ160g
ゴルゴンゾーラ(ドルチェ)75g
マスカルポーネ65g
生クリーム90g(代用:牛乳4:バター1)
バター10g
オリーブオイル大匙1/2
タイム適量(代用:セージ)
パルミジャーノ適量
塩・胡椒適量
本場のレシピ
パスタ 160 g
ゴルゴンゾーラ (ドルチェ)150g
生クリーム75g
塩・黒胡椒 適量

1人分:約674カロリー


ゴルゴンゾーラのパスタ調理工程(約20分)

STEP1 パスタ用に湯を沸かし、1%の塩を投下します(1人前でも最低1L以上としましょう)。

今回はチーズ系で和えるだけなので、表記時間ちょうど(ペンネ等お好みに合わせて+1分程度)アルデンテでゆで上げる予定です。

フライパンにバターとオリーブオイルを入れて弱火で加熱し、バターを溶かします。

ゴルゴンゾーラ、マスカルポーネ、生クリームを投下して加熱しながら溶かして一体化させていきます。

全てが一体化したら火を止めてベースソースが完成
ゴルゴンゾーラのパスタ【パスタ・アル・ゴルゴンゾーラ】の調理工程1
STEP2 パスタが茹で上がったらよくゆで汁をきってからベースソースに投下し、タイムを加えて全体にあえたら仕上げです。

皿に盛り付けて仕上げ用のタイムを散らして完成です。
ゴルゴンゾーラのパスタ【パスタ・アル・ゴルゴンゾーラ】の調理工程2

ゴルゴンゾーラのパスタの調理ポイント

チーズ系ソースなので、パスタをアルデンテ(ちょうどよい状態)にゆで上げてしまう点、ベースソースとは和えるだけで仕上げです。

絶妙な風味に仕上がっていると思いますよ!

本場レシピの作り方
フライパンには何も引かずに生クリームを入れて弱火で熱してから細かくカットしたゴルゴンゾーラを入れて溶かしたらベースソースの完成です。

パスタが茹で上がったらベースソースとあえて、胡椒で味付けして完成です。

非常にシンプルでゴルゴンゾーラが好きな方は、このレシピで調理するとよりお好みにあうと思います。


ゴルゴンゾーラのパスタについてマスターの言及


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記事内食材解説・補足
DOP[dop]イタリアのD.O.P.(⼜はDPO表記、Denominazione di Origine Protetta)はEU法に準拠したイタリア国内の原産地名称保護制度です。 EU圏では「原産地呼称保護」(PD ... [詳細解説へ]
読み方:ディー・オー・ピー
分類:保護
クリーム[crema]読み方:クレマ
ゴルゴンゾーラ[gorgonzola]世界三大ブルーチーズ。イタリアの代表的なチーズのひとつ。ピカンテ(辛い)とドルチェ(甘い)の二種類があり、調理で使う場合、ドルチェを使うことがほどんどです。 ゴルゴンゾーラ(Gorgonzola)は、 ... [詳細解説へ]
読み方:ゴルゴンゾーラ
分類:チーズ
ショートパスタ[pasta corta]ロングパスタに対して短いパスタで、形状が変わると料理の味わいも変わります。その種類は非常に豊富
読み方:パスタ・コルタ
分類:パスタ
セージ[salvia]強い芳香とほろ苦さをもつハーブ。肉・魚料理をすっきりと仕上げるのに重宝します。乳製品とも相性がよいです。
読み方:サルビア
分類:香草
代用品:バジル|ローズマリー|オレガノ|イタリアンパセリ|ディル
タイム[timo]肉や魚、卵、野菜などなんにでも非常に合わせやすい。好みで加えるくらいの感覚で使ってもいいと個人的には思います。
読み方:ティモ
分類:香草
代用品:オレガノ
ニョッキ[gnocchi]元々は現在のようにジャガイモやカボチャで作るものではなく、小麦粉を練って作っていたそうです。 ジャガイモを利用したものが主流ですがかぼちゃやホウレンソウとリコッタチーズを使ったものなど多数のバリエーシ ... [詳細解説へ]
読み方:ニョッキ
分類:パスタ
ファルファッレ[farfalle]蝶ネクタイのような形をしており、イタリア語のfarfalla(蝶々)が名前の由来です。中心分に厚みがある為、思いのほか食べ応えがあり、表記時間より若干長めに茹でた方が僕個人的感覚では美味しいように思い ... [詳細解説へ]
読み方:ファルファッレ
分類:パスタ
フジッリ[fusilli]ショートパスタの一種で、くるくるです。 日本では、フジッリ以外にもくるくるパスタやカールマカロニの名称で親しまれています。 フジッリ・ブカーティやロングパスタのフジッリ・ルンギ、類似した外観のロティー ... [詳細解説へ]
読み方:フジッリ
分類:パスタ
代用品:ショートパスタ
ペンネ[penne]ペン先状、筒状のパスタの総称で、中でもペンネ・リガーテ (penne rigate) は表面には細かい溝があり(rigate は、”溝が入った” の意味)、ソースが絡みやすくな ... [詳細解説へ]
読み方:ぺんね
分類:パスタ
代用品:ショートパスタ全般
マスカルポーネ[mascarpone]イタリア原産のフレッシュチーズで、 固めに泡立てた生クリームに似ています。コクと甘みがあり、ほのかにミルクの香りをもつ。ティラミスの材料の一つです。 リゾットその他の料理や菓子によく使われるほか、ゴル ... [詳細解説へ]
読み方:マスカルポーネ
分類:チーズ
代用品:ヨーグルト|クリームチーズ|リコッタ
レシピ考案[ho inventato la ricetta]これら料理のレシピを考案したのは僕です。
読み方:ホ・インベンタト・ラ・リチェッタ

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